りあるたいむ100。 リアルタイムiOSセルランTOP1000

これでもう失敗しない!リアルタイムPCRに失敗する4つの問題点と解決策をご紹介

りあるたいむ100

臨床検査に遺伝子検査が導入され、その複数項目に保険点数が認可されたのは比較的新しい。 遺伝子検査は、高い特異性、高感度、迅速および簡易というキャッチフレーズの下に飛躍的な普及を遂げてきた。 個別的には、確かに有用性の高い特性を持つ分析法といえるが、別の角度からみると、微生物の頻繁な遺伝子変異への対応、微小癌における微量変異遺伝子への対処、増幅産物汚染対策および増幅阻害など留意すべき課題もある。 また、遺伝子検査は検査技師の世代間により受講教育内容に大きな格差がある。 高齢の人は、遺伝子講義の内容および時間数ともに比較的乏しいが、近年卒業された人は、多くの遺伝子理論と実技などを習得し、さらには院生として修学された人も増加傾向にある。 このことは他の検査部門においても同様であるが、遺伝子検査での傾向は顕著である。 近年では、安価で簡易な解説書やネット情報なども入手しやすく、各人が興味を持てば学習可能な機会は増えている。 しかし、現実的には、検査業務の膨大化とともに検査業務以外の作業が増大化しており、じっくりと学習できる時間は乏しいように見受けられる。 さらに、書籍も遺伝子検査と直接的には関連しない難解な遺伝情報の解説が多く、肝心な遺伝子検査に限局した基礎を書きためたものは比較的少ない。 本稿では、PCR(polymerase chain reaction)を中心に遺伝子増幅検査の経験が乏しい、もしくは経験がなく、これからPCRを始めたい方々を対象に『これからPCR検査を始めたい方への基礎知識』を、続編としてすでに遺伝子検査を経験されている方々を対象に『いまさら、でも大切な遺伝子検査の基礎をふり返る』との2編に分け、遺伝子検査における基礎的課題を紹介する。 本稿では、用途別に分かれる「遺伝子抽出法」と「プライマー設計法」は除外した。 また、試薬・器具類は具体的な商品名を挙げたが、これは取り掛かりやすいように使用経験上から製品例を挙げたものであり、ベストとの意味ではない。 また本稿は、構成要素が多岐に渡ったため、読者の方が適宜分割して小休止しながらお目通しいただきたい。 1:遺伝子増幅の目的 PCRによる遺伝子増幅を確立するまでの概要と手順を図1にまとめたが、目的に合致する方法を確立するまでは、多くの要因の検証と確立および関連する知識とが求められる。 また、これらは概要別に順を追って進める方が成功率は高い。 本稿でもこの手順に沿って展開したい。 図1 PCR法による遺伝子増幅検査確立までの概要と手順 遺伝子の増幅にはいくつかの目的がある。 すなわち、 1 遺伝子存在の有無を検出することが目的で、目視もしくは検出機器での検出可能なレベルまで増幅する。 2 遺伝子増幅領域のDNAシーケンス解析により、被験遺伝子の検証もしくはDNA塩基変異の有無を調べる。 3 増幅遺伝子をベクターに挿入し形質転換に用いる。 などがある。 また、この目的により増幅遺伝子の鎖長など、その制約も変わってくる。 他には、増幅時に標識塩基や標識プライマーなどを活用し、標識増幅産物を作成することなどもある。 PCRは、DNAポリメラーゼ酵素を用いて、鋳型(template)二本鎖DNAのセンスおよびアンチセンス鎖にアニールした一対のプライマー間を in vitroで複製する酵素反応である。 従って、初心者でも基本理論を理解していれば比較的容易に目的遺伝子のDNA断片を増幅できる。 さらに、理論的な机上構想に委ねられる因子も多いという特徴を持っている。 増幅反応に求めるものとしては、収量、特異性、複製の正確性(fidelity)、増幅産物の鎖長などがある。 これらに関与する因子としては、反応液の塩濃度、基質濃度、緩衝剤、使用酵素、添加剤、プライマー構成など反応を大きく左右するものが多く、目的を明確化すると同時に、最適な構成試薬を選択し、その増幅条件を設定する必要がある。 近年、PCRはend-point PCR、real-time PCRおよびdigital PCRなどいくつかに大別されている。 そのほとんどが専用機器を用いた閉鎖反応系であり、遺伝子検査における重要な課題である、「増幅産物のキャリーオーバーによる汚染」対策が講じられてきたが、分析機器は高額なため導入できる施設は限られる。 従って、多くの施設や多くの分野で、汚染防止に留意しながら、簡易かつ的確に目視結果が得られる増幅産物のアガロースゲル電気泳動による分析を行っている。 早期に遺伝子分析およびDNA増幅法として確立したPCRは、増幅の条件設定が比較的簡易で、かつ増幅後のアプリケーションも多彩なため広範囲な分野で活用されている。 増幅は目的DNA上に設定した一対のプライマー間を挟んだ鋳型DNA領域を増幅する。 増幅は、理論上は1サイクルごとに倍、倍で増幅し、30サイクルで一つの鋳型DNAからおよそ10億コピーの増幅産物が産生される。 さらに、PCR検査のなかには、鋳型DNAをバイサルファイト処理しCpGアイランドのメチル化DNAを調べるメチル化試験もある。 これは、バイサルファイト処理により、メチル化シトシンはそのまま、非メチル化シトシンはウラシルに変換する化学反応を用いたもので、これをPCR増幅により検証する。 このように、PCRは単に遺伝子を増幅検出するだけでなく、種々の遺伝子機能を分析評価する手法にも応用される。 増幅目的を明確化した上での方法選択は必須であり、漠然と遺伝子検査を行うだけでは、その特質を活かせず課題も見えてこない。 2:DNA増幅反応の方向性 DNAの構造については詳細に説明した総説や教科書が多いので、それらを参照していただきたい。 図2 2本鎖鋳型DNA(テンプレート)と熱変性により1本鎖DNAとプライマー接合と伸長反応の模式図 さらにDNAの方向性で重要なものには、Exonuclease活性がある。 従って、忠実度の高い長い鎖長の増幅に適している。 Exonuclease活性の有無は、試薬説明書に明記されている。 3:遺伝子配列情報 分析対象の遺伝子配列情報は、PCR条件の構築後は必須ではないが、分析上のトラブルや異常反応に対処できるように手元に持っておくほうが便利である。 プライマーを文献や資料などから引用した場合は特にDNAシーケンスの検証や遺伝子内のプライマーサイトを確認することは大切である。 この遺伝子情報を入手するには、NCBI のGeneから検索する方法や、NCBI GenBank に直接アクセスする方法がある。 また、Accession Number(登録番号)がわかっている場合は直接検索できる(図3)。 図3 Accession Number (登録番号)からの直接検索 細菌の抗生物質耐性遺伝子Carbapenemase「bla OXA-48」の検索を例示すると、NCBI GenBankのGeneを選択し、「bla OXA-48」と入力し検索する。 類語などを含む検索結果が表示される。 この情報の最下部にアミノ酸シーケンスと798bpの塩基シーケンスデータが記載されている(図4、図5、図6)。 図4 NCBI Gene から「bla OXA-48」を検索 図5 NCBI Gene の「bla OXA-48 ID:13913776」を開きGenBankをクリック 図6 Klebsiella pneumoniae plasmid pOXA-48, complete sequenceデータ この情報を基にプライマーデザインやプライマーシーケンスの確認などを行う。 PCR成功の鍵はプライマー配列設計にあると言っても過言ではない。 また、増幅領域の塩基配列の構成に伴うPCR障害は後述するが、増幅障害などに対処する手段の選択に有益となる。 従って、PCR検査の経験が少ない方は、比較的熟慮された分析系である文献や資料などからプライマーを引用され、データベースとの検証に力点を置かれることをお勧めする。 この既定の3温度域(変性、アニーリング、伸長反応)を素早く加熱・冷却し、既定温度を保持し、さらに規定数までの反復を繰り返す機器がサーマルサイクラーである。 複製DNA(2本鎖)は、機器に設定したプログラムに沿って次のサイクルに入り、再度Denature, Annealing, Extensionを繰り返し1サイクルで2倍に増幅する。 PCRではこの操作を25~40サイクル繰り返す。 5Kbpと記載する。 ヒトゲノムのサイズは3Gbp(ギガベースペア、30億塩基対)、大腸菌ゲノムのサイズは4. 8Mbp(メガベースペア、480万塩基対)という言い方をする。 デオキシリボヌクレオチドの平均分子量はおよそ327であり、脱水重合で1塩基対あたり水2分子が抜けることなどを考慮すると、塩基対の大きさに616をかけることでおおよその分子量が求められる。 (Wikipedia「塩基対」より抜粋) 1 PCRサイクル 2 アニーリング 熱変性により1本鎖になった鋳型DNAにプライマーが接合し2本鎖を形成するプライミング反応を起こすステップであり、通常、アニーリング温度はプライマーのTm値以下に設定する。 アニーリング温度を下げ過ぎるとプライマーの非特異的なアニーリングが起きやすく、結果として非特異的増幅が増え、標的配列の増幅が阻害される。 アニーリング温度は高いほうがプライマーと鋳型DNAとのミスマッチが減少し反応の特異性が高くなる。 しかし、高過ぎると標的配列も増幅できなくなる。 フリーの計算ソフトも公開されている。 プライマーのTm値の計算には、「Nearest Neighbor法」を用いるのが良い。 5-9. 5)を保持するBufferが必要である。 また、カリウムイオンが酵素活性を高めるため50mM程度を添加する場合があるが75mM以上になると阻害する。 これらのPCRに必要な試薬(プライマーと鋳型DNAを除く)はすべて装備された試薬キットが市販されている。 さらに、近年は試薬類の操作が容易なように、反応に必要な成分などを混合したmaster mix濃縮液の形状でも市販されているが、個別の分別試薬もあるので組成や濃度変更が必要なときは活用する。 3 PCRに必要な機器 1 サーマルサイクラー PCRでは、変性温度、プライマーとのアニール温度、伸長反応温度の保持と3段階の温度が必要で、これらを1サイクルとした温度の上昇・下降を素早く移行するサーマルサイクラーが必要である。 DNAポリメラーゼの酵素特性を活かすためには機器の温度作動は急速さが求められる。 サーマルサイクラーは、サーモグラジェント機構を備え、一台で機能的には3~6反応系を同時に独立して進行可能な機種もある。 現在では、特殊機能を求めなければ50万円を切る機種も市販されている。 サーマルサイクラーは、サーマルブロックと呼ばれる金属板でプログラム通りに反応チューブを急速に加熱・冷却する機能を持つ。 金属板にはヒーターやペルチェ素子などがついており的確に反応液の温度を上下させる。 5:プライマー域の設定 プライマーはPCRの可否を左右する重要な因子である。 市販の既定品以外のプライマーは通常、塩基配列を記載し合成を依頼する。 類似したものにプライマーとプローブがある。 両者はいずれも鋳型DNAおよび複製DNAの1本鎖の相補的塩基部位にハイブリするオリゴ塩基である。 DNAのPCR増幅領域は、数塩基と短いものから数十キロ塩基と長いものまである。 また、遺伝子検査の目的によっては増幅領域内の1塩基の変異を検索するものや生物種間の塩基変異を検索する、もしくは遺伝子の欠損や挿入を検索するなど目的はさまざまである。 プライマー領域については、Tm値や塩基構成などの諸性質を調べるが増幅領域内部の調査は手薄なことが多い。 増幅領域のGC、ATの塩基構成は、PCRの条件設定、増幅酵素の選択、増幅反応液への添加試薬を決める重要な因子である。 これらの情報を基にたどれば最適なPCR条件や試薬選択の参考となる情報チャートが各試薬メーカーより提供されている。 本稿では、プライマー設計については言及しないが、異なる複数のプライマー資料を入手しその選択に迷った場合を想定し、プライマー設定に求められる条件の一部を示した。 プライマー内部の二次構造形成を避け(専用ソフトの使用を推奨)、GCリッチ領域とATリッチ領域の分布バランスを取る。 4個以上の連続した同一塩基の配列や繰り返し配列を避ける。 片方のプライマー内部での3塩基以上の相補的配列を取る、もしくは1対のプライマー間での相補的配列は避ける(プライマーダイマー生成の回避)などがある。 塩基の長さを調整しながらプライマー全体のTm値を調整する。 さらに、変異導入に用いるプライマーでは、プライマーの中央部にミスマッチ部位を導入するようにデザインする。 6:PCRにおける増幅試薬の選択 PCRにおける市販増幅試薬は、1 早いPCR反応、2 ターゲットジーンがGCリッチ領域である、3 目的増幅域が数kbと長い、4 忠実度(fidelity)の高い増幅、5 クルードもしくは抽出なしのtemplateDNAを増幅する、もしくは6 multiplex-PCRなどの要因により増幅試薬が選別される。 さらに、ホットスタートの有無、master-mixの形状などの要因による場合もある。 通常使用する場合は、いくつかの増幅試薬を使い分けることで充分である。 一部の要因は別として、一般的には当初から使い分けるというよりはうまく増幅できなかった場合にたどる場合が多い。 PCRに使用する耐熱性DNAポリメラーゼは、熱水噴出皓孔に生息している耐熱菌 Thermus aquaticusが産生する高温でも比較的安定なTaq DNAポリメラーゼ(EC. 7)で通称属名の頭文字と種名を取りTaqと呼ばれ、family A(Pol I型)に分類される酵素である(現在は、遺伝子組み換え体により生産)。 近年は、PCRに使用可能な耐熱酵素の種類も多く、試薬構成も多様化しているため目的に応じた試薬が入手しやすくなった。 試薬メーカーも目的別に選択基準を提示している。 いくつかを例示すると、 『ぱっと判るPCR酵素の使い分け』(タカラバイオ社 ウェブサイト) 『PCR試薬セレクション ガイド』(ロシュ・ダイアグノスティックス社 ウェブサイト) (PDF) 『各種PCR実験に最適なPCRマスターミックス』(コスモ・バイオ社 ウェブサイト) (PDF) などがある。 この技術はLong PCRに活用されている。 酵素の添加や反応液の混和を視認できるため、操作が容易であり、さらにアガロースゲル電気泳動の動作時にローディング色素を追加する必要がなく、PCR産物の一部をアガロースゲルにそのまま添加できる。 PCRにおけるもう一つの酵素選択基準としてTAクローニングの可否がある。 A付加された増幅産物は直接TAクローニングでき増幅産物のシーケンスが容易である。 7:オリゴDNA合成依頼とプライマー使用液調製 今日では、プライマーの塩基合成(オリゴDNA合成)は多数のメーカーが行っている。 合成依頼メーカーを選定する際は、頻繁に合成を依頼している人や試薬納入ディーラーに相談する、もしくはPCR関連機器・試薬販売メーカーにオリゴDNA合成受託の有無を問い合わせるなどして決める。 価格だけにこだわることなく、製品品質の高さに重きを置くべきである。 大抵のメーカーは注文前に会員登録の手続きが必要である。 これらは、メーカーにより微妙に違いがあるため事前に確認する。 例えば、プライマーシーケンスの記述では、小文字指定、大文字指定、混合塩基、修飾塩基の記載法などである。 当初は、最小スケールの脱塩精製品でオーダーし検証すると良い。 一度、目的geneの塩基配列を打ち出し確認すると理解しやすい。 当初、戸惑うのがプライマー濃度の調製である。 粉末品の場合は溶解液(溶解液は精製水かTEとされ、TE [10 mM Tris-HCl(pH 8. 0)、1 mM EDTA]が推奨される。 水のpHは多くの場合弱酸性で、合成DNAの加水分解を引き起こす可能性があるためらしい)で目的濃度に溶解する必要がある。 以下に実例を述べる。 製品に添付された説明書に65. この場合は65. この場合は、657. この例では65. 5~2. 2~1. 5~2. 2~1. 5~2. プライマーは、通常のPCRではフォワード、リバースいずれも同濃度であるが、Multiplex-PCRではgene間で異なることがある。 しかし、同じgeneのフォワード、リバースプライマーは同濃度である。 このような場合、PCR全体の反応液量は精製水量を調製して揃える。 一般的なPCRでは、オリゴDNA合成の精製法は、脱塩で充分であるが、クローニングに用いるプライマーの場合は、最低でもカートリッジ以上のグレードが推奨される。 8:PCR条件設定 PCRの温度条件は、3段階法と2段階法とがある。 また、各ステップでの時間は使用試薬やサーマルサイクラーの機能によっても変わるが、基本的には増幅産物の鎖長によって伸長反応時間のみが変わる。 熱変性はゲノムDNAでも20秒程度で一本鎖に解離すると言われている。 通常、サイクルに入る前に2~5分間の鋳型 DNAの充分な変性時間を設定する。 サイクルごとは前サイクルのPCR産物の変性であり、その鎖長は極めて短く変性は容易である。 このときのTm値は、プライマー1対のうちの低い方を用いる。 長いプライマーを用いる場合は別であるが通常は、アニーリングの時間は30秒あれば充分である。 アニーリングの温度域でもDNAポリメラーゼ活性は作用を始め伸長反応は進んでいることも加味すべきである。 Tm値は、計算式により算出できるが合成を依頼した場合は製品説明書に付記されている。 Tm値は、反応液の塩組成によっても変わる。 目的バンドが薄い場合はアニーリングの温度を下げ、非特異バンドが出現する場合は温度を上げる。 サーモグラジェント機能があるサーマルサイクラーでは、同時に3もしくは6ポイントのアニーリング温度の条件検討ができる。 PCRの酵素は、2価の陽イオンを要求するため、PCR試薬は至適な最終濃度として1. 5~2. 5mMのマグネシウム溶液をすでに含んでいる。 非特異的な増幅産物が増えるときはマグネシウム濃度を下げる、また増幅産物の収量を増やしたい場合には濃度を上げてみる。 基本的なPCRは、(Denature-Annealing-Extension)3つの温度設定で遂行する。 従って、アニーリング温度を30秒保持している間に数100bpの伸長反応はすでに起きている。 サーマルサイクラーのAnnealing-Extension間の上昇過程でも伸長反応は進行しているが、Annealing-Extension間の移行時間は機種により異なる。 さらに、この後Extensionとして設定した伸長反応が遂行される。 このような観点からDenatureとAnnealing-Extensionを一緒にした2つの温度設定で遂行する2step(シャトル)PCRが推奨されている。 従来は、プライマーが長めでTm値が高い場合に応用されたが、近年は通常のPCRへの応用例も見られる。 但し、酵素によっては不適な場合もあるのであらかじめ検証する。 9:PCR予備テスト PCR条件が設定できたら設定条件通りに必ず一通りの予備試験を行う。 PCR産物をアガロースゲル電気泳動し、目的バンドの有無、目的バンドの実測サイズと理論サイズとの一致性、非特異バンド出現の有無、プライマーダイマーの有無などを注意深く観察する。 目的バンドが検出できない場合は、PCR条件を検証する。 特にTm値の検証、アニーリング温度および変性温度は重要となる。 次に操作ミスの検証として、試薬全体の検証と添加忘れ、試薬の有無、酵素試薬の充分な活性保持(他の確実なgeneの検出)などを検証する。 次にプライマー分解の有無を確認(当初小分けした別tubeのプライマーを併用)する。 PCR条件の検証を終え、試薬・操作上の問題はないがバンドが検出できない場合はまず、増幅領域のGC含量を検証する。 (Wikipediaより抜粋) さらに、塩基配列情報からGCリッチ領域であることが判明したら、DMSO(dimethyl sulfoxide)を1~10%になるように加える。 もしくは、天然の浸透性保護剤であるベタイン(betaine)を最終濃度0. 5 ~2. 5Mとなるように加える。 これにより、GCリッチ領域の融解温度が下がる。 またPCRにおける血液やヘパリンの影響も受け難くなる。 ただし、試薬によってはすでに添加されているので確認が必要である。 PCRなどの遺伝子検査では、試薬や混合試薬量が微量なため作業中頻繁にスピンダウンが必要である。 また、タッピングしたチューブ内の試薬や水滴などはスピンダウンにより集積する。 不慣れな初期の操作では、意外に添加した試薬同士の非接触が原因で反応が進まないケースも見受けられる。 操作書をラミネートしマジックペンでチェックすれば、終了後はエタノールで拭き取ると何回も使用できる。 10:PCR増幅テストの実際 PCRなどの遺伝子増幅検査で最も留意すべき点は、増幅産物によるコンタミ対策と試料成分による増幅阻害である。 厄介なことに、これらは試料ごとに異なる現象を呈する。 増幅阻害の監視は、多くが試料中に存在する非目的遺伝子を増幅させ内部コントロールとして増幅の可否を監視する方法を取る。 一方、コンタミ対策は、積極的な防止策として、分析作業前後におけるワークステーション、ピペッターなどの使用器具、クリーンべンチなどを0. さらに、アッセイ系には陰性コントロールとして試薬コントロールや抽出系からのコントロールを用いるが検出には数的な限界がある。 また、PCRのモニターには陽性コントロールを用いる。 増幅産物の汚染対策としては、dNTP mixtureにdTTPの代わりにdUTPを用いてPCRを行う方法もある。 しかし、注意すべき点は、dUTPを使用した系では校正活性が使えないので試薬の選択には注意が必要である。 さらに、PCRに必要な試薬機器、PCR条件など万全な準備ができても回避できない課題として、多種多様な鋳型DNAが混在する試料中における低温領域でのミスマッチなアニーリングの回避がある。 プライマーの特性上、ミスアニーリングしたプライマーサイトは次回のアニーリングからは100%のマッチングを示す。 このような課題を避けるために試薬混合は氷上操作を規定しているが、これでも限界があり、目的配列以外のDNAの非特異的増幅が起きる可能性がある。 これにTaqポリメラーゼの活性が低いながらも発揮され、非特異的増幅の原因を生じる。 また、低い温度ではプライマーがダイマーやオリゴマーを形成しやすく、増幅効率の低下を招く。 このような原因からプライマーの再考が求められる場合もある。 このような反応開始時点の非特異的反応を避け、特異的な増幅の効率を高める手段の一つが、ホットスタート法である。 ホットスタート法はプライマーと鋳型DNAが低温で接合し、PCRが開始するのを防ぐ。 方法としては、1)高温下で不足しているコンポーネントを追加する方法、2) ワックスバリアー法、3) DNAポリメラーゼのモノクローナル抗体を用いる方法、4) 加熱処理をすることで活性化するTaqポリメラーゼを用いる方法などがある。 現在は、ホットスタート法の専用試薬が市販されている。 これらの試薬が入手できない場合は、試薬説明書を熟読し、必ず氷上で試薬混合操作を行い、不用な操作は極力避ける。 PCR反応液は、多くの試薬を添加することが多いので、試薬の添加順番なども気になる。 基本的には量の多い順、すなわち水、反応液(もしくはBuffer)、dNTP(反応液に加えられているものが多い)、プライマー、酵素を加え、最後にDNA(template)の順に加えるのが良い。 また、過度なタッピングやボルテックスは酵素タンパク質の失活を招く恐れがあるため避け、混和は緩やかに行う。 また、酵素液にはグリセロールなどの不凍液が添加されているので秤量の際はマイクロピペットチップへの付着に注意する。 遺伝子検査は、正しい知識の基に的確に施行しないと見えない要因に害される(図7)。 図7 遺伝子検査は適性な知識の基に的確に施行しないと見えない要因に害される 11:増幅産物の検出試験:アガロースゲル電気泳動 PCRによる増幅操作が完了したら、目的増幅産物を分子サイズ上から推測する。 機器によっては熱融解曲線(Melting curve)やTaqManプローブを用いた検出反応に即移行できるが、本稿ではアガロースゲル電気泳動による検出法を紹介する。 本作業は、PCRの可否を決定するため緊張が走ると同時にこの作業からは、膨大な量の増幅産物を含む反応液が入ったチューブを開栓し増幅産物を扱う。 従って、汚染回避策としては試薬調製や鋳型DNA調製室とは別室で作業する。 また、一つ一つの操作が増幅産物汚染の源となることを強く認識する。 当然、接触・飛散など不測の事態が生じる可能性を想定して清拭用次亜塩素酸ナトリウム液などを準備しておく。 アガロースゲル電気泳動のゲル染色法には2法がある。 一つは電気泳動後にゲルを染色し検出する方法、もう一つはゲルの中に蛍光色素を含ませ電気泳動しながら染色する方法である。 前者は、電気泳動終了後さらに染色操作が加わるため結果判読までの時間がかかる。 後者は、電気泳動の終了と同時に結果判定が可能である。 また、使用器具(LEDブルー光のトランスイルミネーターの上に透明泳動層を乗せ、オレンジフィルターで観察)によっては電気泳動しながらリアルタイムにバンド像が検出できるため染色時間を短縮できる利点がある。 しかし、前染色では、染色色素のインターカレーション(Intercalation)によりDNAの2個の塩基対間への取り込み数や部位などの差異が微妙に影響するため電気泳動像の乱れや分子サイズに相違を伴うことがある。 従って、バンドの有無の確認には良いが、正確な分子サイズを計測する場合は後染色を推奨する(臭化エチジウムはインターカレーターの代表例である)。 5に希釈しておく:通常の精製水)。 ただし、PCR試薬の説明書にバッファー指定があれば従う。 ゲルの調製量はゲルトレイの縦横を測り、ゲルの厚さ5mmをかけ計算する。 2 使用ゲルの容量が決まったら2%相当のアガロースを秤量する。 30mLのゲルを作成する場合は100mLのガラス製三角フラスコ、もしくはビーカーに0. 6gのアガロースを秤量する。 秤量したアガロースとTBEバッファーを三角フラスコに入れ、口をサランラップで覆い虫ピンで1,2箇所穴をあける(これは加熱中の蒸発防止と膨張防止のため)この状態で容器も含め全体を秤量して記録する。 3 電子レンジ(市販の安価品で充分であるが中の容器が見やすいものを選ぶ)500~750Wで加熱する。 通常は2,3分間を要するが機種により異なるため耐熱手袋を着用し突沸に注意して操作する。 通常、加熱開始から30秒位で庫内から出して軽く回転混和する。 初期沸騰を観察しながら15~30秒ごとに庫内から出して回転混和する。 沸騰を始めたら頻回に撹拌しながらアガロースの溶解状態を観察する。 微細な粒状物がなく完全に透明状に溶解したら電子レンジの加熱を止めて外に出す。 この時点で容器ごと全体を秤量し蒸発水分を計算する、重量が極端に変わっていたら蒸発した水分量にさらに0. 5~1. 0gの精製水(通常の精製水)を加え添加補正する。 補正した場合は、再度電子レンジで加熱し、一度沸騰するまで再加熱する。 水で冷却するとガラス壁に薄いゲル膜ができる)。 もし、気泡が生じたら素早くアルコールを少し離れた位置から泡にめがけ軽くスプレーする)。 5 わずかに白濁してゲル固化が確認されたら、固化ゲル上にTBEバッファーを重層した後でコームをゆっくり引き上げて外す。 泳動槽に泳動バッファー(TBE)を入れゲルトレイごとゲルを沈め、規定線まで泳動バッファーを満たす。 (もし、すぐに設置しない場合は、固化したゲル上にTBEバッファーを薄く張り乾燥を防ぐ)泳動槽にゲルを設置する場合は、ゲルトレイの底部にアガロースゲルが被膜状に付着している場合があるので設置する前にキムワイプで拭き取る。 ここまでの操作はPCR中に終えておけば、PCR終了後、すぐに検出操作に移れる。 増幅tubeの開栓時使用したグローブは、接した箇所を次亜塩素酸ナトリウム液含浸ガーゼに、次に精製水含浸ガーゼで拭いながら作業を進める。 最端ウェルに分子サイズマーカー(マーカーはラダー状:サイズの間隔と領域で選択する、DNA Digested Markers[バクテリオファージなどを制限酵素で切断したもの]とがある。 試料の分子サイズに近接したものを選ぶ)をアプライし、次のレーンから試料を注入する(各レーンにアプライした試料名を記録する)。 分子サイズを正確に知りたい場合は分子サイズマーカーを両端にアプライする。 8 アプライを終えたら100Vで電気泳動を開始する。 電気泳動槽の通電に問題がない場合は、バッファー内電極線から発泡が確認できる。 9 ニトリルグローブを着用する。 前染色した場合はそのままブルー光(480nm)を照射して、オレンジのメガネもしくはオレンジのフィルター板をかざし観察する。 染色後のアガロースゲルをプラスチックラップ上に置き、UVカット板で覆い300nmのランプを下から照射してバンドを観察する(バックグランドが濃く染まり過ぎた場合は、水、0. 過剰量は調製せず短期間であれば数回の染色に兼用できる。 EtBt染色液には次亜塩素酸ナトリウム液を加えてはならない。 処理剤としてはEtBt Destroyer(FAVORGEN Biotec社)などが市販されている。 この場合は、再度セットし電気泳動を継続する。 10 電気泳動のバンドが観察できたらまず、目的バンドと分子サイズマーカーとの相対移動距離(サンプル孔先端からバンド先端までの距離を対比する:片対数グラフを使うと便利)から分子量を推定し、目的バンドと合致しているかを確認する。 目的サイズのバンドが検出されたら一応PCR増幅は成功したといえる。 しかし、この他に非特異バンドの出現や多くのプライマーダイマーが出現した場合は、PCR条件の再考が必要となる。 観察後は、記録のためにデジカメや、iPhoneもしくは専用の写真撮影装置を使ってアガロースゲルのバンド写真を撮影する。 この場合、使用した蛍光色素によりフィルターが異なるので事前に適不適を調べておく。 11 PCR検査の汚染は、増幅後のチューブ開栓が必要な検出検査中に発生することが多い。 不要な増幅チューブの開栓や増幅産物の採取は避け、もし操作中に誤ってテーブルに滴下・飛散した場合や他の器具に触れたときなどは、速やかに0. 5%次亜塩素酸ナトリウム液で予想よりも広範囲を丁寧に清拭し、その後を数回水拭き(水道水)する。 12 撮影を終え、その後の操作がなく不要となったアガロースゲルは、敷いていたプラスチックラップでゲルを包み、着用している片方のニトリルグローブの掌側に載せ、グローブを裏返しに脱ぎながら包み込む、脱ぎ終えたらグローブの手首側を結んで封入し、さらにもう片方のグローブで覆い封入する。 高熱焼却処理する廃棄物として廃棄する。 電気泳動に使用した緩衝液もそのまま廃棄せず、大きめの蓋付タッパーに入れ(泳動槽も少量の水道水で2,3回共洗いし一緒にためる)0. 05~0. 50%相当の次亜塩素酸ナトリウムを入れ、蓋をしてよく混合し室温で30~60分間ほど置いてから水道水を流しながら周りに飛散しないように廃棄する。 使用したマイクロピペットチップやチューブなどは0. 05~0. これらの操作は、PCR増幅産物による汚染防止の作業のため改良や工夫が必要である。 また、作業を終えた後の作業箇所や使用器具の清拭も作業工程の一つと認識すべきである。 まとめ 遺伝子検査は、初心者でも知っておくべき知識が多く、また、知識は多いに越したことはない。 はじめて遭遇する分野であってもそのような分野の知識が必要となってきたこと自体が自らの進歩であることを憂い闊歩していただきたい。 遺伝子検査は、ルーチン検査に流されるだけでなくわずかなバンドサイズの違いを見過ごさない、もしくは手持ち機器を最大限に活用するなど各人の意欲に委ねられる点が大きい。 その分、わずかな違和感から重要な糸口を引き出せる可能性も秘めている。 まだまだ潜む発見の可能性を見つけ出す視点を養ってほしい。 本稿を読んで遺伝子検査の利点・欠点を少しでも学んでいただき、可能な範疇において応用範囲を広げられたとき、一歩前進した知識を獲得されたものと喜びを分ちたい。

次の

ソニーのリアルタイムトラッキングはこれまで見たことが無いAF

りあるたいむ100

野球 広島堂林4号2ラン、打率&得点圏打率でリーグ1位 []• プロ野球 [7月17日 1:02]• プロ野球 [7月17日 0:15]• プロ野球 [7月16日 23:45]• プロ野球 [7月16日 23:38]• プロ野球 [7月16日 23:34]• プロ野球 [7月16日 23:34]• 高校野球夏の地方大会 [7月16日 23:33]• プロ野球 [7月16日 23:31]• プロ野球 [7月16日 23:24]• 高校野球夏の地方大会 [7月16日 23:15]• プロ野球 広島堂林4号2ラン、打率&得点圏打率でリーグ1位 []• プロ野球 [7月17日 1:02]• プロ野球 [7月17日 0:15]• プロ野球 [7月16日 23:45]• プロ野球 [7月16日 23:38]• プロ野球 [7月16日 23:34]• プロ野球 [7月16日 23:34]• プロ野球 [7月16日 23:31]• プロ野球 [7月16日 23:24]• プロ野球 [7月16日 23:05]• プロ野球 [7月16日 23:05]• 高校野球 昨秋15打点の新潟産大付・遠藤、数字より「勝利を」 []• 高校野球夏の地方大会 [7月16日 23:33]• 高校野球夏の地方大会 [7月16日 23:15]• 高校野球夏の地方大会 [7月16日 23:15]• 高校野球夏の地方大会 [7月16日 23:15]• 高校野球夏の地方大会 [7月16日 20:25]• 高校野球夏の地方大会 [7月16日 20:25]• 高校野球夏の地方大会 [7月16日 19:39]• 高校野球夏の地方大会 [7月16日 19:16]• 高校野球夏の地方大会 [7月16日 19:11]• 高校野球 [7月16日 19:11]• 大学・社会人 大商大・吉川を9球団が視察「短いイニングなら」 []• アマ野球 [7月16日 19:55]• アマ野球 [7月15日 21:38]• アマ野球 [7月13日 19:55]• アマ野球 [7月13日 19:55]• アマ野球 [7月13日 17:51]• アマ野球 [7月13日 13:43]• アマ野球 [7月10日 17:48]• アマ野球 [7月10日 17:16]• アマ野球 [7月5日 18:29]• アマ野球 [7月2日 17:12]•

次の

これでもう失敗しない!リアルタイムPCRに失敗する4つの問題点と解決策をご紹介

りあるたいむ100

アメリカのユタ州、コロラド高原にあるキャニオンランズ国立公園で激しく踊る稲妻。 自然が持つ巨大なエネルギーの一つだ。 米国海洋大気庁(NOAA)の雷専門家ドン・マクゴーマン(Don MacGorman)氏は、「一度の雷で大気中に放出されるエネルギー量は、100~3万メガジュールの幅がある」と話す。 典型的な規模は1000~5000メガジュールだという。 しかし、巨大な放電現象といえども、人を30年前に運ぶことは難しそうだ。 それでも雷が1回落ちれば、平均的な乗用車が290~1450キロ走るだけのエネルギーが生まれる。 ガソリン30~144リットルに相当する量だ。 21ジゴワット」と表現していた雷のエネルギー量は、実際には280~1390キロワット時(kWh)。 アメリカの平均的な世帯が使用する電力の9~45日間分に等しい。 エネルギー量の推定値に幅があるのは、雷の複雑な仕組みが原因だ。 まず雲の中で稲妻が生まれ、地表に向かう稲妻の経路が徐々に伸びていく。 地表に接すると、巨大な過電流が経路をさかのぼっていく。 落雷のエネルギーのほとんどはこの「復帰放電」プロセスで生まれる。 人間の眼には一筋の稲妻でも、実際には複数の放電で構成されており、すべてが組み合わさって0. 5秒ほど持続する。 放電の間隔が開いている場合、稲妻はチカチカと明滅して見える。 時間は短いが、電圧は最大10億ボルトにもなり、大気は一瞬にして摂氏3万度にまで熱せられる(ちなみに、太陽の表面温度は5500度である)。 加熱された大気は急激に膨らみ、衝撃波が生まれる。 これが雷鳴として聞こえる音の正体だ。 雷は人を死に至らしめる威力を持つ。 しかし、町を根こそぎ破壊したり、海岸線を変えてしまうなど、雷をはるかに上回る大自然のエネルギーも存在する。 例えば、2011年3月11日に日本を襲ったマグニチュード9. 0の地震とそれに続く津波は、その恐るべき力をまざまざと見せつけた。 世界中の研究者が、地震をはじめ、火山、山火事、ハリケーン、海岸に打ち寄せる波など、各種のエネルギー量を計測しようと研究を進めている。 人類は既に地熱や風力、太陽エネルギーなどの利用に成功しているが、大自然が秘める力のごく一部分でしかない。

次の